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「英語が少ししか話せない」というTOEICハイスコアの方によある5つのつまづきと対処法

こんにちは、日野ゆう子です。

これまでTOEICや英検の上級取得のために頑張ってきたけれど、「英語は少ししか話せないんです・・」そう言わなければならなず、悔しい思いをされている方のお話をよくお聞きします。

TOEIC700、800、900とハイスコアをお持ちの方でもこのお悩みをお持ちの方はたくさんいらっしゃいます。

「英語が少ししか話せない・・」そんな風に思って落ち込んだときには、ぜひ実際に英語を話した時の状況を詳しく思い出してみてください。

・「何が原因でうまく話せなかったのか」を見直すことで、「英会話のつまづき」の原因を発見⇒改善へと持っていくことが可能です。

この記事では、つまづきの原因がどこにあるかの発見のヒントをお伝えしていきます。

つまづきポイントを詳しく見る前に、まずは英会話がどのように成り立っているかを整理していきましょう。

英会話を構成する各パーツとは?

英会話は、下記のようなパーツで成り立っています。

①英語の音を聞いて認識する
②その音が伝える文の意味を理解する
③自分の意見を考える
④③を英作文する
⑤相手に伝わるようなリズムと音で口から出し、相手に届ける

英会話がうまくできなかったというときには、このどこに問題があったのかを冷静に検証してみましょう。

①英語の音を聞いて認識する  

例えばこの文 Could you say that again?   実際に発音されると クッジューセイザダゲン? のように聞こえます。これを聞いてすぐに「 ああ、Could you say that again? だな」と認識をすることができるか。音の変化に対応する耳が育っているかどうかがポイントになります。

「目で文をみるとわかるのに聞くとぜんぜん違って聞こえる」という場合は、この力を鍛えることでつまづきポイントが改善されます。単語と単語が重なって音の変化が起こりますが、これには公式があります。この公式を理解すること、無意識に処理ができる状態にしていくことで力を鍛えられます。英語の発音本などには、単語同士がつながったときにおこる音の変化が記載されています。まずはそれを読み、理解してから何度も音源を聞き、自分で繰り返してその部分の音の変化に慣れる⇒無意識に処理できるよう練習をしてみてください。

リスニング時、「自分の思っていた音と違って聞こえる」「なぜかタイミングがずれる」というつまづきがおこったときは素通りせず、「なぜか?」「今回の音の変化は(上記で整理した公式の)どの法則に当てはまるのか」都度振り返ってみてください。そして、その後はまたその部分をお手本の音を何度も聞き、繰り返し言ってみましょう。そうすることでカタカナトンネルをなくしていくことが出来ます。

②その音が伝える文の意味を理解する

今度は耳からはいってきた文の意味を理解できるかが問題になります。

たとえば日本語でも、とても難しい内容の話だと、音自体は聞き取れても意味を理解できないということが起こります。複雑なお経なども、繰り返せと言われれば日本語の音なので、何とかリピートは出来るけれどそれがどんな意味かは分からない・・ということがあるのではないでしょうか。

文の意味を理解する力=理解できる文を増やしていく力になります。TOEICや英検などのための学習を続けてきた方は、ここには大きなアドバンテージがあると言えます。それを、英会話のスピードに合わせて進化させていくことも大切です。素早く意味を理解できる文を増やしていきましょう。

③自分の意見を考える

英会話がうまく行かないとき、この部分は見逃されがちです。自分の意見は持っていて当たり前だと思われることも多いのですが、意外と質問に対して「そもそも日本語でも何と言っていいか分からなかった」ということはよくあります。

①日本語で言いたいことがあるけれど、構文や単語などがうまく使えなくて言いたいことが、言えなかった。

②そもそも日本語でも何を言えばいいのか分からなかった。

①②どちらだったのかも考えましょう。②に原因がある場合は①を強化しても、話せないままということいなってしまうので注意が必要です。なお、「英語の意見の述べ方で話を進める」練習をしておくことをお勧めします。

また、英語を話すからといって、突然普段思いつかないような意見がばんばん出てきたり、日本語でもあやふやなことが急にクリアになることはありません。私は、私。英語で話しても急にすごい知識や人格が降ってくるわけではありません。

①「自己紹介をしてください」
②「日本の裁判制度について語ってください」
③「日本の裁判制度についてあなたの意見を語ってください」

日本語で話してといわれても、(制度に詳しい方は別として)②③は多くの人にとって難しいはずです。③の場合は、②の内容を理解していることを前提に自分の意見を言わなければなりません。ここまで極端ではなくても、例えばご自分が良く知っている業務内容の話と、全く違う職種の話では話しやすさが日本語でも大きく変わってくるはずです。そのような場合は、

1)日本語で大体の内容やイメージを把握
2)英語で説明ができるようにする

というステップを踏みましょう。

④③を英作文する

意見が出来たらそれを素早く英作文す力も必要です。アイディアは浮かんでいるんだけど、英文に出来なかった・・という場合はこの英作文の力やそのスピードをアップさせる練習が必要になります。

英作文、中学高校のテストで行われたり、英検でもライティングが課せられたりということがありますが、英会話では瞬発力が大切になります。慣れるまでは複雑な英作文をゆっくり、ではなく、短い英作文をスピード感を持って行っていきましょう。瞬時に使える構文を増やすためには、市販の教材では 瞬間英作文 や、Nobu式トレ-ニング コンプリートコース 話すための中学英語 などで構文力を鍛えることがおすすめです。

瞬時に英作をするには、もとになるアイディアもすっきりしていることが大切です。「彼女は幅広い交友関係を維持している」と言いたくなったら「彼女はたくさん友達がいる」に。簡単に、シンプルに、よく言われることですが小さな子供でも分かるようなイメージで文を作りましょう。

また日本語の会話には主語が出てこないことや動詞が省略されることが多くあります。「今日、宿題の提出忘れちゃってさー」とか「(レストランで)私、パスタ」など。英文にする場合はまず主語、そして動詞をピックアップするという形で、文を前から組み立てていく感覚を養うことも大切です。

⑤相手に伝わるようなリズムと音で口から出し、相手に届ける

最後は作った文を音に合わせて相手に届ける段階です。ここに問題があるとせっかく良い内容を持っていても、コミュニケーションが滞ってしまうことが良くあります。また、何度も聞き返されることで自信がなくなり、声が小さくなり、ますます相手に聞きづらくなって‥と悪循環に陥りやすくなります。

発音についてはまずは「相手に伝わるかどうか」「カタカナのトンネルを通さず英語のルールに近づけて発話する」ことを意識されると良いと思います。

日本語と英語のリズムには違いがあります。ある外国人の方が「日本人はなんでも一回カタカナトンネルにいれてから発音するから聞きにくいなあ。」と言っていたことがあります。

例えば 鉛筆はpencil で英語でそのままいうと ペンソーが近くなりますが、カタカナトンネルを通すとペンシル となります。これは英語に日本語の音のルールを当てはめた発音になるので、ネイティブスピーカーの人には聞きにくい音になってしまうのです。カタカナトンネルを通すと同じリズムを共有する日本人同士には伝わりますが、他国の人には理解が難しくなることを押さえておきましょう。

発音や発声法を変え、またリズムの感覚を取り入れという本格的なトレーニングを行うと最終的にはどんな時でも相手に通じやすく、また自信をもってコミュニケーションを取れるようになるなど、英語を一生使っていくことを考えると色々なメリットがあります。

ですが、そこまで時間をかけられないという場合はまずはお手本の音を聞き、特にリズムを意識してそっくりそのまま繰り返す練習をしてみましょう。英語は長くいうところと短くいうところが日本語よりもずっとはっきりしています。

多くの日本人学習者はそのことに何となく気が付きながらも、その長短をつけることに恥ずかしさや抵抗を感じているケースが少なくありません。トメイートと言った方が通じるのに、恥ずかしくてなかなかそれが言えないといったことが例として挙げられます。

何度も本物の音を聞き、それを忠実に繰り返す練習をしていると「長短のリズム」が英語ではデフォルトなのだと体感としてとらえることが出来、メンタル面でのブロックも外れやすくなります。

本質的に力を伸ばすにはどこに滞りがあるのかの確認が必須!

「英語が少ししか話せない・・」そうお悩みの場合は、ぜひ5つのチェックポイントの振り返り、ご自分のどこに滞りがあるのかを確認してみてください。その滞りをスムーズにすることでお悩みが解消されていきます。

最後まで記事を読んでくださりありがとうございました。この内容があなたの英会話力アップのヒントになればうれしいです。

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日野ゆう子

英会話学校や大学サテライト授業・個人レッスンにて通算14年・主に成人を対象にのべ3000人以上を指導。「先生なのに英会話が苦手」という悩みを長年抱え、試行錯誤のすえ乗り越えてきた経験から、英会話力づくりのサポートを行っています。ベースには、TESOL(英語教授法)や言葉を効率よく習得する研究(第二言語習得論・脳科学や心理学など)コーチング・異文化理解などを取り入れています。

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