受講事例 (ケース 5)

Iさんは現在は小学生のお子さんの子育てをしながら将来の仕事復帰へ向けて英語を学習中です。

学生時代から英語が好きで英検2級を取得、その後はTOEICへ方向変換し現在は750点までスコアを伸ばしています。

試験で正解する力と英会話力の差に悩む

Iさんは英語の教科が好きだったこともあり、机上の学習は苦になりません。試験もコンスタントに受けてきたので、必要な教材を使って試験対策をし結果を出す、というサイクルもずいぶん定着をしてきたように感じておられます。

試験にはずいぶん慣れたIさんですが、ずっと机に向かって勉強を重ねてきたので英会話力には自信がずっともてないままだそうです。

試験は頑張れば何とかなる気がするのですが、試験でとれるスコアと英会話力のバランスの差がちぐはぐになっているような気がして、最近とても焦りを感じているとのことでした。

リスニングも今までは「傾向別試験対策」や「気合」で何とか乗り切ってきました。ですが、英会話にはそういったものは存在しません。

何とか音を聞いて、傾向を想像して試験を解くことは出来ても、日常の英会話はなかなか聞き取れない。現在のような状態では、いずれ限界が来ると感じていらっしゃいました。

「『英会話力を何とかしたい』と思い、オンライン英会話を受講しているのですが、これが自分の英会話力を伸ばしているのかよくわかりません。

英会話は楽しいのですが、先生がゆっくり分かるまで何度も話してくださったり、テキストの内容を見ながらなんとか答えたり。

分からない単語や表現は先生が答えをおっしゃるので『そう、それです』といって終わるの繰り返しで、『うまく話せている』という感覚が持てないのです。

いつも会話の終わりにはぐったり疲れ、『うまくならないなあ』とか『どうしてこんなに簡単なことを言うのにも時間がかかるんだろう』という焦りやあきらめがでてきます。」

「せっかく続けている英語学習なのに英会話が苦手なことがずっと気になっていました。将来仕事で使うにしても、リスニング力には自信が持てないし、自分の力で言えることはとても限られている。この英会話力だときっと行き詰ると思うのです。

英会話力と試験で伸ばしたスキルのアンバランスを無くして自分の英語に自信を持ちたいんです。」

そのようなお気持ちで英会話の練習をスタートされることにしました。

英会話力アップに必要なことを客観的に整理する

I さんの英会話力をチェックすると、

・言い直しが多いこと
・使える構文が限定されていること
・単語など言いたいことが分からないとあきらめてしまうこと
・つねに焦りながら話をしていること
・「自分は英会話が苦手だ、苦手だ」と思いながら会話をしていること

などのポイントが浮かび上がってきました。

Iさんと会話の振り返りをし、言えなかった時にどのような状態だったのかを一緒に振り返ります。

Iさんは会話がなかなか進まないことに焦りを感じていました。Iさんは、英会話の中で「間違った文法を使ってしまった。」と気が付くと、それを言い直す癖があります。

何度も言い直すことで、「文法が正しく使えない」ことに「会話が進まない」というプレッシャーがさらに加わります。自分の間違いばかりに目が行き「だめだ、だめだ」と思いながら会話をされていることが分かりました。

英会話を話す時のご自分の様子を客観的に見ること、スムーズに英会話をすすめるために必要なことが見えてきます。

「どのような英語スピーカーになりたいのか」をしっかり整理した後、Iさんのいらっしゃるところから理想のスピーカーになるために必要なトレーニングを整理し、英語コーチングがスタートしました。

これまでは試験対策をメインに学習を進めてこられたIさん。学習時間の内訳も「机の上で英語の勉強に費やした時間」と「英語を聞き、口から出す練習をした時間」にもずいぶん差がありました。

英語コーチング期間は集中して聞くこと、そして話すことのトレーニングを重ねられました。リスニングの公式をおさえ、使える構文をどんどん増やし、言い直しの癖を修正し、とにかく耳と口を使う3か月です。

「オンライン英会話でも会話の練習をしていましたが、時間が来て、それを受けてその日の学習は終わり。テニスでいうと、基礎を練習せずににやみくもにラケットを振りまわしていた状態で、機会をうまく使いこなせていなかったのですね。」

何度目かの面談時のIさんのコメントです。

Iさんのおっしゃる通り、基礎を固めたうえで、オンライン英会話は練習を活かす場として使うと効果があります。逆に言うと、やみくもに英会話の場に身を置くことを繰り返してもうちにためた力がなければ、それを使うことが出来ません。

「これまでは、『英語力をつける』でひとくくりにして、色々なことが気になって色々な教材を買っては結局英会話力が付かない・・・とがっかりすることが多かったのです。

今はただ『英会話の力』をつけるために時間をすべて使っていると実感できて学習に集中できるようになりました。」

焦燥感がなくなり自信を持てるようになった

Iさんは3か月間、英会話のトレーニングに集中的にとりくまれました。

はじめのころは言い直しで常に止まっていた会話もテンポよく進められるようになり、自分の言いたいことを必要な構文を使ってさっといえるようになりました。

「言えない、話せない。恥ずかしい。」と思っていた英会話のイメージが変わり、今では「もっと使いたい。もっと色々話したい。」と前向きにとらえられるようになりました。英語を口から出すことが怖くなくなりました。

Iさんにとって一番大きな変化は、「英語力のバランスが整って、英語を勉強してきた自分により自信が持てるようになったこと」だそうです。

「英語を勉強してきてもいつもどこかで感じていた不安感や焦燥感がなくなり、やっと地に足が着いた、リセットしたような感覚です。

これからは何に向かってどのスキルをのばしたいか自分でしっかり考えて学習や練習をつづけます。力を伸ばし再就職に向けてさらに前向きに準備が出来そうです。」

後半には近くの英会話サークルにも参加。これまで人に英語を聞かれることが恥ずかしくて、英語を話す場所へ足を向けることなど考えなかったとのことですが、今では色々な人と英語で話す楽しさを感じていらっしゃるそうです。

Iさんはもうすぐ来る再就職に備えて、英会話のトレーニングを続けながらTOEICにも挑戦中、時間を有効に過ごしていらっしゃいます。