受講事例 (ケース 2)

自分の気持ちに気が付いた体験セッション

Sさんは、一般企業にお勤めです。現在のお仕事で特に英語が必要なことはありませんでしたが、いつか英語を使う仕事に転職をしたいと思って英語の勉強を独学で続けていらっしゃいました。

毎日英語の音声を聞いたり、TOEICの問題集を解いたり、英会話のアプリで勉強をしたりと独学で英語の学習に取り組んでいらっしゃるのですが、「思ったように英語力が伸びない」という悩みを抱えて、英語コーチング体験セッションを受講されました。

体験セッションの中では、英語でしたいことが色々と浮かんできます。

たくさんしたいことがあり、それゆえに自分の中で優先順位が付いていなかったことが、「何となくその時の気分で目についたものや気になったものを勉強する」という現在の学習状況に結びついていることに気が付かれます。

さらにヒアリングを重ね、はっきりしてきたのは当初の目標のTOEICではなくSさんの「英語を話す力を伸ばしたい、そして自信をつけて転職活動をしたい」という強いお気持ちでした。

実はSさんは大学卒業後に8か月間語学留学をしたことがありました。

ですが、その時に思うようにスピーキング力を伸ばすことが出来ず、チャンスを思うように活かせなかったという思いが心にずっと引っかかってきたとおっしゃいます。

  • 文法の練習とパターン練習の授業の内容だけをこなすことで時間が過ぎてしまったこと。
  • 他の国のクラスメートの話す英語に圧倒され、聞き役に徹してしまったこと。
  • 街にでて英語を使おうとしたのに、怪訝な顔をされ英語で話すのが怖くなってしまったこと。
  • 日常の簡単なフレーズや挨拶に慣れてしまいそこから言葉も人間関係も一歩踏み出さなかったこと。
  • 入った語学学校は日本人生徒の多いところで、日本語を使って生活をする場面が多くあったこと。

英会話力が伸びなかった原因をご自分でも色々と把握されているようでした。

もちろん海外生活をしたことで視野が広がり、良いこともたくさんありました。ですが、
留学に行くためにかかった学費や時間、エネルギーを考えると、「海外に留学をしたのにうまく英語が話せないまま」だという現状にSさんは後悔をしているとおっしゃいます。

「『海外に留学をしていたのなら、英会話できるんでしょ?』と言われるたびに、『それを否定している自分を変えたい。』

『自分は英語が使えるんだと言えるようになって自信を持ちたい。話せるようになって、留学したことやそれにかけた時間やパワーも肯定できるようになりたい。』『自分に自信をつけて、先延ばしにしている転職活動にも挑戦したい。』本当はずっとそう思ってきたのだと気が付きました。」

これまでの気持ちの整理や、自分が一番達成をしたいことがはっきりしたこと、それに向かって時間の無駄を申したくないということで、Sさんは英語コーチングで学習をすることにされました。

実はSさんからは、英語コーチングを申し込みされる前に、このような葛藤をお持ちだったとおっしゃいます。

「留学に行ってもうまく話せなかったのに、英語コーチングで英語が話せるようになるのか。」

英語コーチングを受け始めて、その迷いはすぐになくなったということでした。「むしろ、語学留学中にも英語コーチングを並行して受ければよかったと思うくらいでした。」

英語コーチングは、Sさんの英会話力をアップさせるためにSさんに合わせて作られるプログラムです。

「英会話」という視点でSさんの現在を見たときに、何を足すとSさんの会話力があがるのかに注目し、毎日の学習時間はその力を伸ばすために必要なことだけに費やされます。
費やす時間の100%が英会話力アップに使われるので、目指す力が付きやすいのです。

「留学中は、確かに英語の授業が毎日ありました。でも、そこに居さえすれば英語力が上がるわけではありませんでした。

『その機会をどう活かして、自分の話す力に変えるのか。』結局その部分は個々の生徒にゆだねられるのです。それをうまく使いきれなかったことが前回の留学の反省点です。」

学習者の方に寄り添い、置かれた状況の中で目標を達成するために何をどうすればよいのかを一緒に考え、ベストな方法を提示し伴走する・・というのが英語コーチングの基本スタイルです。

 

分析から見えてきた自分の傾向

これをさらに分析してみると、

  • 英語の構文を使って話したいことを組み立てる力や、それを瞬間的に口に出すことが苦手なこと
  • 英語を回すのに必要な英単語が口からすぐに出せるようになっていないこと
  • 話しているうちに自分の細かい間違いが気になり、それを修正しようといい直しを続ける結果、話が途切れてしまうこと
  • 分かっているそぶりをしているうちに会話が進んでしまうこと
  • 英語を話すことに心理的な抵抗があり緊張してしまうこと
  • そもそも自分が何を言いたいのか分からないときがあり焦ってしまうこと

などの問題が見えてきました。

これらの問題を乗り越えるために、順序だてて課題をこなしていきます。

使える構文や単語の範囲を広げて活性化する練習や、英語の語順に慣れる練習、話しながら情報を足していく練習など技術的なトレーニングを段階ごとに取入れました。

それと同時に、英語を話すことそのものについて慣れる練習や気持ちの整理も行います。

どのような英語スピーカーになりたいか、どのように英語が話せるようになるといいのかといった現実的なゴールの設定も行いました。

Sさんは英語を話せる=ネイティブスピーカーのようになることだと何となく思ってきたとおっしゃいます。

英語が話せる=ネイティブスピーカーのような発音で、ネイティブスピーカーのように豊富な語彙を使って、早いスピードで、よどみなく話せること

そう思っていることで、それにたどり着けない自分はいつも「英語が話せない」「恥ずかしい」、そこにたどり着くまでは「自信をもって英語を話してはいけない」と漠然としたイメージがあったと認識をされました。

学習の目標は学習者の方のものです。

ネイティブスピーカーそっくりになることがSさんの一番の目標であれば、もちろんそれでもいいのです。もちろん時間はとてもかかりますが、その目標にどうやって今の状態から近づいていくかを一緒に考え応援することがコーチの仕事になります。

ですが、Sさんの本当の目標はネイティブスピーカーになることではありませんでした。

Sさんが英会話でできるようになりたいと思っていることはこのようなことでした。

  • 自分の必要なことを相手に伝えられ、相手の言っていることを理解できること
  • 自分の意志や考えをしっかり相手に伝えられること
  • 焦らず、怖がらず、会話の内容そのものに集中をして楽しめること
  • 不自然な長い間を置かないで会話ができること

英語を母国語としなくても、英語でコミュニケーションをとり、仕事をしている人は数多くいること。英語を使う人の中でネイティブスピーカー以外の人の割合は7割以上にのぼること。

その中でどのようなスピーカーになりたいのか、そういった理想像もコーチング期間中にクリアになってきたようです。

スキル面と気持ちの整理をしながら、1週間ごとに内容を調整し、レベルを上げて学習を続けました。

以前は英語をすらすら話せる人を見ると、「あと何年たったらあんな風に話ができるようになるんだろう。もしかすると自分にはそんな日は来ないのかもしれない・・。」

そんな風に思って落ち込むことも多かったそうですが、今は目の前にすることがあります。

「迷わずすることに取り組もう!」そう思って3か月間、目の前の課題に全力投球されました。

英会話力をつけて変わった生活

3か月後、Sさんは今までずっと苦手だった、その時々によって自分が必要なことを英語にして口にできるようになりました。

これまでは、どんな話が飛び出すか分からない英会話のシチュエーションが怖かったというSさん。

毎日毎日口を動かし、英語を話す練習をしたことで、英語で聞かれたことに英語で答えるという瞬発力が付きました。

今は「英語で自分の言いたいことをいう」ことがどういうことか感覚が分かってきて、どんなシチュエーションにいても、自分の言いたいことは言えるという自信がついてきたとおっしゃいます。

例えば、道に迷っている外国人の方に話しかけられたとき。

以前のSさんなら、「何を話しかけられるのか?」「自分に理解できるのか?」「周りの人に自分の英語を聞かれるのが恥ずかしい」など色々な感情がいっぺんに入り混じり、緊張してしまい、結局何とかその場を取り繕うような形で終わることが多かったとおっしゃいます。

今は「どんなことを聞かれても、それに対して自分なりに対応ができる」という自信が付いたので落ち着いて対応をすることができるようになりました。ちょっとした会話を楽しむ余裕もでき、ご自分の変化に驚かれたということです。

分からないことは聞き、そこから会話をつなげることもできるようになりました。

「はじめの挨拶は調子よくできても、その後が続かない。」

ずっと悩んでいらっしゃった「その後」を続ける英会話力を手に入れることが出来たことで、これまで心残りだった留学時代のとらえ方も変わりました。

「履歴書に留学履歴を書くときにも、もう不安にならなくなりました。」

「英語を使う仕事がしたい」その気持ちが強くなったSさん、現在は転職活動に積極的に取り組んでいらっしゃいます。