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Versant ヴァーサントパートA 概要・対策と スコア70の私が行った具体的対策

こんにちは、日野ゆう子です。

最近、少しずつ浸透してるVersant ヴァーサント のスピーキングテストですが、「どのように受けたらいいの?」「どう対策をしたらいいの?」とご相談を受けることが多くなりました。

今日は私が行っているPart A「音読」問題対策をまとめます。

この記事を読むと以下のことが分かります。

①Versant スピーキングテスト Part A の概要
②Part A 受験時の注意点
③Part A 具体的な試験対策
④スコア70の私が実際に行った対策

Versant 他パートの対策はこちらからどうぞ
Versant ヴァーサントパートA 概要・対策と スコア70の私が行った具体的対策
Versant ヴァーサントパートB概要・対策と スコア70の私が行った具体的対策
Versant ヴァーサントパートC 概要・対策と スコア70の私が行った具体的対策
・Versant ヴァーサントパートD概要・対策と スコア70の私が行った具体的対策
Versant ヴァーサントパートE概要・対策と スコア70の私が行った具体的対策
・Versant ヴァーサントパートF概要・対策と スコア70の私が行った具体的対策
・Versant ヴァーサントで結果を出す!受験環境の整え方

①Versant スピーキングテスト Part A 問題の概要

※テストの内容説明は2021年4月現在、Versatのテストを運営するPeason (https://www.pearson.com/)のサイトに書かれていることをもとにしております。変更の可能性もありますのでご了承ください。

サンプルテストチェックで概要をつかむ

なお、Versant についてはこのパートに限らず、サンプルテストが公開されています。

サンプルテストで雰囲気をつかんでからこちらの記事を読むとよりイメージがわきやすくなると思いますので、ぜひ下記をチェックしてください。
こちらよりサンプルテストを開くことが出来ます。
アプリ版のサンプルテストはこちら 実際のテストはスマートフォンで行われる方がほとんどだと思うので、こちらでサンプル受験して、感覚をはじめにつかむことをお勧めしています。

問題数 8問

問題内容

サンプルテストに出ているものを見てみましょう。

1 . Ted is debating whether or not to change jobs.
2 . Although he enjoys working with his colleagues, he wants to leave.
3 . He finds himself working long hours and weekends, and never catching up.
4 . After twelve years with the company, it’s time to see what else is out there.

5 . One of Fran’s favorite things to do is to go to restaurants.
6 . Several times a week she can be found eating at a new place.
7 . She prefers foreign food, especially those from Japan and Portugal.
8 . Occasionally, she does sneak in a good British meal, but not often.

https://www.versant.jp/_common/_js/pdfjs/web/viewer.html?file=speaking_test.pdfより出典

・上記のように意味のつながりのある文4つ × 2つ 計8文が画面に表示されます。
・番号に従ってこれらを読み上げます。
(Please read sentence〇 , Now you read sentence ~ sentence ○. という具合にセンテンスを読む前に番号の指示があるので、指示をされたものを読みます。)


判定されるスキル
・Versant テストでは「提示された文章を、指示された順序で声を出して読むことで、「流暢さ」「発音」を診断」と紹介しています。

②Part A 受験時の注意点


・テスト全体でのSpeaking Tip (受験のヒント)として、下記のようなことがあげられています
It is important to speak naturally During the test.(自然に話すように受験をすることが大切)

Speaking at a normal speed like you would during a conversation.(会話の時のような普通のスピードで話しましょう。)

Speak like you are taking to a person on the phone. There is no need to speak too carefully or slowly.
(電話で話をしているように話しましょう。必要以上に慎重に話したり、ゆっくり話したりする必要はありません。)
Speak at a normal volume, not too loud or too soft.
(普通の声の大きさで話しましょう。)

上記はテストで出される実際の指示です。

①何度も「自然に」「普通の会話のように」という部分が何度も強調されていますね。必要以上にゆっくり話すとそれがマイナス評価になってしまうので、ナチュラルスピードを心がけましょう。

特に私たち日本人学習者は、「正確性」を求めて音読文をゆっくり読んだり言い直しをする傾向にありますのでここは注意が必要です。

②ノーマルスピードテストを読み上げると、次の問題文を読めという指示が出るまでの時間が結構空くと思います。

空白時間が心配になり、もう一度文を読み直したり、「あれ?大丈夫かな?」など思わず言ってしまわないように気をつけましょう。この間も、アプリのサンプルテストを受けて感覚をつかんでいれば心配ありません。

③Part A 具体的な試験対策


求められるスキル
パートAでは「初見の文を声を出して自然に読む」ことが求められます。

先ほどの例を見てみましょう。

1 . Ted is debating whether or not to change jobs.
2 . Although he enjoys working with his colleagues, he wants to leave.
3 . He finds himself working long hours and weekends, and never catching up.
4 . After twelve years with the company, it’s time to see what else is out there.

5 . One of Fran’s favorite things to do is to go to restaurants.
6 . Several times a week she can be found eating at a new place.
7 . She prefers foreign food, especially those from Japan and Portugal.
8 . Occasionally, she does sneak in a good British meal, but not often.

https://www.versant.jp/_common/_js/pdfjs/web/viewer.html?file=speaking_test.pdfより出典

「初見の文を声を出して自然に読む」力については2つに分けて対策をとることができます

・初見の文を読む

・声に出して自然に読む

それぞれの対策を見ていきましょう。

・初見の文を読む

テストの時間をいかに使うかが大切です。テストの時間を使って次に読むセンテンスの準備をしましょう。

Versantでは問題と問題の間に(次の問題番号の指示がでるまで)、時間があります。この時間を有効に使いましょう。

1つの文の音読が終わったら、次の指示が出るまでに以下のことを行いましょう。

①次の文に目を通し意味をざっと把握

⇒しっかりきれいに和訳する必要はありません。ざっと意味を理解してこれがどのようなことを表す文なのかを理解します。

意味を理解することで、文の中のどの言葉がより伝えたいものなのか把握することが出来、読み上げにも差が出てきます。

PartAはつながりがある文が4つずつ表示されます。前後関係があると文の理解のしやすさも上がりますので、つながりも意識をしておきましょう。

②チャンクに区切る

⇒文をどこで区切るか考えます。(これは慣れて①と同時に出来るようにすると理想的です。普段からチャンクリーディングの癖をつけておくと役立ちます。)

例えば、この文の場合

After twelve years with the company, it’s time to see what else is out there.

After twelve years with the company/ it’s time to see /what else is out there.

このようなイメージで

3~4語ずつくらいに意味の切れ目で区切ります。区切れと区切れの間に大きく間を取る必要はありません(とりすぎると不自然な間となる恐れもあります。)

どこで区切るか文の構造を自分で理解しておくことが大切です。わずかなことですがここを認識しておくと伝わりやすさに違いが出てきます。

・声に出して自然に読む

これは音声トレーニングで伸ばしましょう。

具体的にはシャドーイング(聞こえてきた音を約1語遅れて、つけて発声していく)またはそれが難しい場合はオーバーラッピング(お手本の音と同時に発声する)などで練習を行います。

これらを行うメリットは、

・ナチュラルスピードに慣れられること

・英語のリズムを身に着けられること

です。

音読は自分のペースで行えますが、シャドーイングやオーバーラッピングは元音声についていかなければいけません。
この「ついていく」作業がとても大切です。

日本語と英語はリズムや発音に大きな差のある言語です。

自分の思い込みで音読をしていると、なかなかこの差に気が付けませんが、シャドーイングやオーバーラッピングを行うと思うように音についていけなかったり、ズレが生じることがあります。

それがなぜ起こっているかを分析することで、自分の音と、英語のお手本の音の差を埋めていくことが出来ます。

発音の部分でも大きな効果を出すシャドーイングですが、Versant 試験対策としては全体としてのリズムを整えるために使用していくと良いでしょう。

④スコア70の私が実際に行った対策

初見文読み対策

仕事柄私は普段から、初見の文を音読する練習を行っています。

そのため、VersantのパートAのための特別な対策はしなかったのですが「初見の文を読む」という作業に慣れるためには色々と工夫をしました。

初見読みも、今は慣れているので1ページ、2ページの文を音読することも可能になりましたが、はじめは1文単位で何度もつまづきながら練習を行いました。

その時に行った方法を整理したいと思います。

作業自体に慣れ、脳の処理余力を残す

例えば英文法の本にはたくさんの英語例文が載っています。これらの文をぱっと見て読む。これをたくさん繰り返すことで、「初見の文を読む」という作業自体に慣れ、心理的な抵抗もずいぶん薄くなりました。

人間は慣れない作業には、脳のエネルギーをたくさん使います。その分、他のことを処理する余力がなくなるので、まずはその作業に慣れ余力を他のことに使えるようにしました。

リズム、スピード、イントネーションを伸ばす

初見文を読むことに慣れるのと同時に、リズムやイントネーションの取入れにも力を入れました。私たちのバックグラウンドは多くは日本語です。英語のリズムやイントネーションは自然にわいては来ません。「外から取り入れる」そとから取り入れることがどうしても必要になります。

まずは1文単位で音をしっかり聞き、そのまま出す作業を徹底して行いました。その際、違和感を感じるところはお手本の音と聞き比べ、「なぜ違いが生まれるのか」を確認。自分の思っている音と、実際の音が違う場合はその箇所をお手本の音を参考に何度も練習しスムーズに言えるようにします。

そうして、1文ずつの確認が終わったら、音をよく聞きながらのオーバーラッピング(10回程度)その後、シャドーイング(15回~20回程度) と耳で聞きながら口を動かす練習を行いました。

この練習を行うことで、口が早く回るようになります。そして何度も聞いては音を出しているので自然と英語のリズムの感覚が身についてくるのです。

これらの作業が、初見の文をスムーズに読む力につながっており、間違いなくPart A の力にもなっていると感じます。

いかがでしたか?

まとめ

この記事では

①Versant スピーキングテスト Part A の概要
Part Aは8問の音読問題
②Part A 受験時の注意点
ゆっくり読みすぎず流暢さを大切にする
③Part A 具体的な試験対策
・初見文(意味や構造の理解)に慣れること
・シャドーイング等で英語そのもののリズムの取入れを行うこと
④スコア70の私が実際に行った対策

についてまとめました。

みなさんのスコアアップのお役に立てば幸いです。

 

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日野ゆう子

英会話学校や大学サテライト授業・個人レッスンにて通算14年・主に成人を対象にのべ3000人以上を指導。「先生なのに英会話が苦手」という悩みを長年抱え、試行錯誤のすえ乗り越えてきた経験から、英会話力づくりのサポートを行っています。ベースには、TESOL(英語教授法)や言葉を効率よく習得する研究(第二言語習得論・脳科学や心理学など)コーチング・異文化理解などを取り入れています。

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